2023年6月7日(水)、JAC Recruitment「第6回 グローバル人材戦略セミナー」を実施いたしました。今回は、新任駐在員のための採用力強化セミナーと題し、人事・採用業務にあまりなじみがない新規で海外赴任をされた駐在員の方々向けに、人材採用とはどういったプロセスとなるのか、進める上で大事な考え方や大切なポイントは何処か、そもそも知っておくと便利な基本的情報といったものをお届けする目的で開催しました。プレゼンターはJAC Recruitment、海外進出支援室(東京)の佐原が務めました。
「人材採用スキル=仲間を作るスキル」
本社に比べてリソースに乏しい海外拠点では、駐在員にそのスキルがあるかどうかで拠点の未来に大きな差が生じます。労働市場の流動化が一層進む中、そのスキルは海外駐在から帰任した後も、強力な武器として企業を支えるはずです。 採用力(考え方・スキル・習慣)は組織を助ける!
1.“次に必要となる人材”を考える
・次に新たに人材が必要になるのは、何を行う時ですか?
・妥協のない採用を行うべき「重要性>緊急性」の採用とは?
・その際に既存の人員だけでまかないきれないのはどのような仕事・役割ですか?
・今辞められてしまったら社内で代わりが見つからないのは誰ですか?
・自社の経営が次の段階へと進化したら必要となる、“今までは必要なかった人(スキル)”とは?
こうした観点で、充分に時間がある時から考えてみましょう。採用は期日が決まった時点で妥協が始まります。期日が決まる前に募集を始める事で、妥協無く真に求める人材を採用する事ができる可能性が高まります。
2.対話によって求人票をブラッシュアップする
“次に必要な人材”は、何ができる人材なのかを文字化した上、その後、各方面との対話のキャッチボールを通してより適切なモノへとブラッシュアップされます。内容が深まるだけでなく、こうした関係者とのコミュニケーションを通じて事前の合意形成が深まり、採用プロセスの最適化だけでなく、入社後に早期戦力化を果たして頂くためのオンボーディングプロセスにも好影響を及ぼすことなります。
「対話」すべき各方面とは…
・ナショナルスタッフのキーパーソン
・現地法人のHR
・本社
・プロのコンサルタント
3.失敗のない面接を行う
要件定義から募集開始後、応募者が現れたら次に重要なフェーズが「面接」です。
その際に注意したい落とし穴は次のようなポイントになります。JAC Recruitmentが実際に目にした実例から列挙してみました。
採用失敗事例:採用プロセス上でのミス
・VISA枠が無い
・聞いていない!(求人票上の記述が不明瞭・日本本社との意思疎通不足)
・採用スピードが遅い(決めきれない)
・相場とかけ離れたオファー額
面接の場でのNG行動
・極短時間での終了 / 長時間拘束
・面接官の遅刻
・面接官が、書類を事前に読んでいない
・目が合わない / オンラインで画面がオフ
・過去の転職理由についての尋問に終始
・無用な動機確認(採用してあげる側というスタンス)
セミナー内では具体的なケースを用いて、面接官から見た際に不安なポイントをどのような具体的質問で解消していくのか、参加者の皆さんとのチャットコミュニケーションなどを通してクリアにしていきました。
4.まとめとして
人材確保が上手くいかない・・・という場合、採用側の面接準備不足が原因となっている場合が少なからずあります。面接準備といっても、大掛かりな内容ではありません。基本的には、その方の職務経歴書(CV)を読んで、良さそうな点と、書類だけではよく見えない点を想定しておくのがベースです。
こちらは、面接準備のチェックポイントを列挙したチェックシートになります。ぜひご参照ください。
JAC Recruitment の活用方法
1. 要件定義の際の壁打ち相手 として
JAC Recruitmentへは「要件定義」の検討段階からご相談いただけます。採用を成功させるために非常に重要となる軸を定める際の対話相手としてお声がけください。
2. 採用チームの一員 として
JAC Recruitmentのコンサルタントの仕事は、企業が求める人材を自ら探し、動機付けしてご紹介することです。【両面型コンサルティング】
現地法人としてのビジョンやミッション、社風やマネジメントとの相性といったソフト面のマッチングを適切に行なうためには関係者各位との密なコミュニケーションが重要と考えています。採用はローカルの人事担当者に任せている、という場合も、そのポジションについてマネジメントの方々と直接話す機会を設けて頂けると、担当コンサルタントはマネジメント代弁者としてより機動的に動けるようになります。また、採用前のお打ち合わせだけでなく、「面接への同席」もお気軽にお申し付けください。JACのコンサルタントが同席することで、面接コンテンツやフローなど、候補者に対する魅力付を更に強化したいとお考えの際には、より具体的なサポートが可能となります。
3. マーケット情報収集のリソース として
サラリーアナリシス
いくら十分な検討をして要件定義を行っても、待遇面で明らかに他の採用競合企業と格差がある場合、そして、現地法人の裁量権が少ない場合には、本社からの承認を取り付ける段階で十分な予算を押さえる必要もあろうかと存じます。現地法人の駐在員の方々が、本社とのネゴシエーション・説得を行う際、現地の給与相場や直近のトレンドなど、数値やマーケット情報を押さえる上でぜひご活用ください。
アジア人材戦略レポート
JAC Recruitmentでは今後とも、日系企業の海外現地法人オペレーションにとって役立つ情報を展開いたして参ります。ご期待ください。
ご参加者アンケートより
ご参加頂いた皆様のお声の抜粋となります。
「本日はありがとうございました。海外現地法人に出向してから、初めて採用にかかわりましたが、いろいろと勉強したのですが、本日のセミナーでも知見を深めることができました。実際に活用してみたいと思います。」
「今回のテーマは目からウロコの内容もあって良いセミナーでした。ありがとうございました。今後、各国毎の人材の特徴と協業の方法を伺ってみたいです。」
「採用を始めるまでの事前調整先がナショナルスタッフや本社等、国内での採用以上に多く必要なことが分かり勉強になりました。 」