今回は、日本国内でトップクラスの転職支援実績を持ち、世界10カ国に拠点を展開する「JAC Group」が発行している「The Salary Analysis in Asia 2022」に基づき、ベトナムの「経済動向」「採用動向」「給与動向」について簡単にお話しいたします。
アジア9カ国における中途採用時の年収を調査した「The Salary Analysis in Asia 2022」については、各国の経済・採用・給与動向と合わせ、『役職:階層別』 『英語スピーカー/日本語スピーカー』 『日系/外資/ローカル』の属性ごとに、『職種別』 『業種別』の現地の給与レンジをまとめたものになります。
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経済動向
足元では新型コロナウィルスの影響が大きく、短期的には経済成長にブレーキが掛かった状態といえます。一方、中長期的にみると、経済成長は2019年までの勢いが戻ると考えられています。
経済成長を図るうえで指数とされている実質GDP成長率について、2021年の日本における実質GDP成長率は1.6%増となり、3年ぶりにプラス成長しました。 一方、社会的隔離処置(ロックダウン)が約4カ月実施されたベトナムでは完全に経済が止まっていたのにも関わらず、2021年の実質GDP成長率は2.6%増となり、プラス成長を維持しました。
2022年、特に注目したいのは、メトロ(地下鉄)の開発で、ハノイでは一部の路線が2021年末に運行を開始し、ホーチミンでは2022年末に開通されると言われています。運行が本格化すれば、さらに経済が活性化することが予想されています。
採用動向
新型コロナウィルスの影響を受け、人員削減や求人ストップ等の状況もありましたが、経済回復に向け政府が政策を切り替えたことをきっかけに、入国規制等も緩和され、2022年は求人が再び戻ってくることが期待されています。
日系企業では、新型コロナウィルス流行後は国境を越えた往来が難しくなったため、ベトナム国内在住の日本人の求人の需要が増えました。渡航が緩和された現在でも、有事に備えてベトナム在住者を優先して採用したいと考える企業は多いですが、入国規制の緩和、定期便の再開等の影響もあり、現在は日本在住者の採用も積極的に行っています。
日本人でないと顧客対応が難しい対日系企業の営業職や、生産・品質管理職、プロジェクトのマネージャーポジションなど、中長期的な内需の急拡大に伴う内外の企業からの高い採用意欲の中で、徐々に新規求人依頼も増加しています。日本人を必要としている採用ニーズが戻って来ている印象があるため、引き続き最新の求人情報については、ぜひお問い合わせください。
給与動向
例年であれば年収上昇率は6~10%程度ですが、2020年~2021年は例年より低めの傾向となっております。
企業によっては、昇給の機会をなくすなどの動きもすでに見られ、また賞与に関しても、例年よりも低い水準となることが想定されているそうです。
ただし、昨年(2021年11月)、JACで在ベトナム日系企業様向けに実施した「2022年の昇給率・賞与に関するアンケート調査」の結果によりますと、7割超の企業様がコロナの影響を受けているにもかかわらず、90%弱の企業様が昇給予定という結果が出ていました。
また、ボーナスも商習慣にならう形で前年と同水準(給与1カ月分~)を検討している企業様がほとんどでした。
ベトナム経済の発展を考えると中長期的な傾向は変わらないと予測されており、2022年以降は、再び年収上昇率も元に戻り始めると予想されています。
【まとめ】
3月より大幅な入国規制緩和に乗り出したベトナムでは、現在、入国時のPCR検査、ワクチン接種確認、医療健康観察用のアプリダウンロードなどが不要となり、入国後の隔離もなくなりました。観光ビザでの入国も可能となったため、街中で欧米諸国や近隣諸国からの観光客を見かけるようになりました。
2022年は、新型コロナウィルスの影響で止まっていた海外との往来や経済がようやく動き始める、大事な年になりそうですね。
ベトナムだけでなく、さまざまな国でアフターコロナに向けた動きが出てきていますので、求人情報以外にもお役に立てることがあれば、お気軽にお問い合わせください。
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